【人騒がせ】あの大震災の時の「ライオン脱走デマ」で起訴猶予

熊本地検は、昨年(2016年)4月に発生した熊本地震の際に「ライオンが動物園から脱走した」とツイッターでデマのツイートを投稿し、熊本市動植物園の業務を妨害したとして偽計業務妨害の疑いで逮捕された21歳の神奈川県の男性を3月21日付で起訴猶予処分としたことを発表しました。

 

震災直後に投稿されたライオン脱走のデマ:
問題となったデマのツイートは、昨年2016年4月14日夜に最初の地震(震度7)が発生した直後に投稿されたものです。

それがこちらになります。

夜の道路にライオンが立っている様子が写されており、あたかも地震発生直後の混乱のさなかにライオンが脱走したかのように見えるものです。

そのうえ、「おいふざけんな、地震のせいでうちの近くの動物園からライオン放たれたんだが 熊本」とつぶやいているように、あたかも容疑者自身が動物園の近隣住民を装っているのが見て取れるほどのとても悪質なものです。

「面白半分にやったが、反省もしている」という今回の処分の理由:
このデマのツイートの影響で、熊本市動植物園には震災の翌15日だけで100件以上もの問い合わせが殺到、震災直後の混乱した状況にさらに拍車をかける事態となりました。

なお、熊本市動植物園は現在も震災の影響で部分営業(2017年2月から)という状態が続いています。ホームページにも「動物はすべて無事であり、脱走等はありません。」という文言が現在でも掲載されています。

問題のデマを投稿した男性に対する執行猶予処分の理由として、熊本地検は「面白半分でデマを流したことは認めているが、反省もしている」としています。
ちなみに、ツイートとともに添付されていたライオンの画像は、熊本県警によれば男性がインターネット上で入手し、加工してつくったものとのことです。

なお、熊本地震の際にはほかにも、「川内原発で火事が起きた」というものや、「熊本の朝鮮人が井戸に毒を投げ入れた」「イオンモール熊本クレアで火事があった」といった悪質なデマのツイートが投稿され、問題となりました。

その川内原発の火事のデマのツイートはこちら

まとめ:
今回のライオン脱走のデマツイートの事件は、容疑者の男性が起訴猶予処分となったことで一応の区切りがつきました。

しかし、熊本地震に際してはほかにも上記のような多くのデマのツイートが投稿・拡散されました。ただでさえ、大きな揺れやそれによって発生した建物の倒壊・火事などで住民が不安のうちにある中で、このように面白がってデマを投稿・拡散するような行為は許されるものではありません。

今回の事件は、ツイッターといういざとなれば災害時の情報共有や不安軽減に役立つツールも、ひとつ間違うととんでもないことに使われてしまう危険性があるということをあらためて示すものではないでしょうか。

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